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  2. 瓦の設置工事 8月半ば~

工事進行状況のページをご覧いただき、ありがとうございます。更新が遅れて申し訳ありません。
秋のお祭りも何とか終わり、工事の方もおかげさまで順調に予定通りに進行しています。
今回の進行状況のご報告は、瓦の設置状況が全体を占めています。
当宮の拝殿は、一番頂上の大棟が特徴的な意匠になっており、猛暑の中、たくさんの瓦を設置するだけでもかなりの労力であるのに加え、角度や配置を整えて設置するとなると大変な作業だなと思いました。そんな瓦職人の方たちの瓦の設置工事の一端をご体験いただけましたら、幸いにございます。

水平器を使用して確認されています。ぴったりと水平になっています!

軒先瓦の端が、ピシッと直線を描いています。

8月18日 丸瓦、鬼瓦の土台の設置

拝殿東側の丸瓦の設置と同時に、鬼瓦の設置が進行していました。こちらは、鬼瓦を設置するための土台となります。

土台の隙間には、瓦を砕いたものが詰まっています。

修復した鬼瓦が到着しています。

8月25日 拝殿東側丸瓦・向拝部分の設置、鬼瓦の設置と大棟瓦の設置開始

暑い中、瓦の設置がどんどん志進行していきました。頂上の一番大きな鬼瓦の設置も完了し、ほかの部分の設置も進んでいました。

大きな鬼瓦には、産地とおそらく作者名が記されています。こちらの鬼瓦は、近くの野中で江戸時代に制作されたものになります。

木の足場が設けられ、平唐草瓦の設置が始まっている。

上部から確認すると、頂上部分の大棟の設置が始まっていました。当宮の大棟は、複雑な意匠になっており、

葺き替え前の大棟の様子

まず、平唐草瓦(上空画像の平べったい部分)を設置し、その上に丸瓦(三つ葉葵紋の瓦)→熨斗のし瓦(平べったい部分)→熨斗瓦→小菊瓦→熨斗瓦→輪違瓦(半円上の瓦)→輪違瓦→熨斗瓦→熨斗瓦→そして、一番頂上の棟瓦といった順番で積まれています。

当宮の拝殿の距離を一つづ手作業で、歪みなく並べるとなるととても困難で手間のかかる作業だなと思いました。

9月1日 下り棟・隅棟の設置が進む

下り棟

下り棟とは、屋根の頂上である大棟から、軒先に向かって下っている飾りの棟のことを言うそうです。鬼瓦の土台と同じく、瓦を砕いたものを隙間に敷き詰めてその上に、台熨斗瓦を敷き(スライダー画面その1)、当宮ではその上に小菊瓦を並べていくという工程になっています。

 

 

その他の部分も問題なく進行していきました。

9月8日から16日までの進行状況

拝殿南北の▲の妻壁の下の隙間の部分や拝殿東側中心の向拝の細かいところも仕上がってきました。

16日に確認すると向拝の部分が完成し、大棟もだいぶん積みあがってきました。熨斗瓦は、くさびを使って、微妙に角度を調整し、小菊瓦の一枚一枚にシートを挟み隙間を均等にしているようです。大変根気のいる作業ですね。

今後の予定といたしましては、10月の初めごろまでには、工事が完成し、その後、足場を解体・撤去し、そして釣り灯籠などを釣りなおして10月31日には完成となります。
暑さのせいか、多少ハプニングもあったものの秋の祭りも終わりましたので次回は、近日中に更新いたします。瓦の完成までの工程や一部の彫刻の修繕をおこないましたので、そのあたりをご紹介したいと思います。いつもご覧いただき、ありがとうございます。

令和6年9月14日 誉田だんじり祭り宮入の様子 拝殿足場より撮影

何とか大事故もなく終わってホッとしました。